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歯の外傷治療と小児の歯内療法にかかわる本日の問いと仮説的推論  宮新 美智世

小児歯科臨床の実習研修会 を再開します

 友だちから、「外傷で小児が来院したときは、こう対応したらいいと、簡単にわかるようにしてよ」と言われてきました。そう、こどもたちは、ケガしてひどい顔になって、痛くて食べれないとやってきます。でも、治療が終わると、急にバリバリたべてうれしそう。歯医者にとってうれしいひと時です。ひとは、古代エジプト以来何千年も、歯のケガに対応してきました。外傷治療の歴史は、戦傷病の治療と共に発展してきました。とはいえ、一例をあげれば、歯の固定には、接着性レジンが20世紀に発明されるまで、金属線の結紮が主に用いられてきました。Ellis先生が Injuries to the teeth of children を世に出されてから今年は75年になりますが、歯の外傷や小児の歯内療法学の研究は未だ少なく、欧米の子ども観に立脚した欧米の治療指針は、日本人には受け入れがたい点があります。そのなかで、日本人に適した指針「歯の外傷治療ガイドライン」を日本外傷歯学会は定期的に改訂してきました。

 小児の歯内療法(乳歯と幼若永久歯)に関しても、歯髄保存療法や除痛法、感染根管治療、外科的歯内療法等具体的なご質問をよくいただきます。本ブログはこれらの問いのひとつひとつに答えを探すための入り口です。

 今年中には ”小児の歯の外傷と歯内療法に関する本” ができ上ると思います。

 年内の実習研修会は感染症蔓延の影響でが中止になりましたが、希望者が2名以上おられたら、”歯科診療所に伺う”か、”当方のオフイス(東京・御茶ノ水)”で小人数グループ対象の実習研修指導を行います。近くこのブログでも詳細をお知らせします。